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ロンドン生活日記(5)1988〜1992
イギリスの夏はベリー摘みの季節でもあります。ウィンブルドンテニスにつきもののストロベリーティー。レストランのフルーツデザートにもストロベリー、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、グーズベリー等や、ベリーではありませんがブラックカラント、レッドカラントといった、初めて見る実が奇麗に盛り合わせてでてきます。いつか読んだ外国の絵本に、野原でベリー類を子供達よ一緒に夕方まで籠いっぱい摘んで、台所の大きな鍋でことこと煮て、1年分のジャムを作っているというのがあったように思います。でもそのときはベリー摘みなど、絵本の中の遠いお話の世界でしかありませんでした。日本にいたときはせいぜい苺摘みくらいでした。10年くらい前にロンドンに遊びに来た時、こちらにいた友達が「今日はベリー摘みなの」と話しているのを聞いていつかは行ってみたいなあと思っていました。
先日たまたまロンドンから少し離れた所を、花を見ながら車で走っていたところ、「ベリー摘みできます」という看板を見つけました。なんだかそれは、絵本の世界への招待状のように思え、わくわくしながら農場へ入っていきました。まず、苺畑です。大きいのやら小さいのやら、不揃いではありましたが、口に入れると甘酸っぱい香が広がり、野性的な夏の味がします。ウサギやリスは出てきませんでしたが、なんだか絵本の主人公のお母さんになりきってしまいました。周りの人達を見るとグリーンの実やら真っ黒の実やらで籠は溢れそうです。農場には他にとりたての、トマトやらじゃがいも、卵などたくさん売っています。トマトは小さいのですが、真っ赤で固くとても美味しく自然の味がしました。農場を見つけるのはとても簡単です。ロンドンから北でも南でも、30分程走ると牛やら馬やらが放牧されているので、注意して見ると農場の看板が見えます。また「クリームティー」と書かれた看板が出ているところでは、そこの女主人が焼いたケーキでお茶も飲めます。イギリスの田舎は魅力がいっぱいです。
農場では摘み取られたベリー類も並べられていました。
摘み取ったベリー
ウィンブルドンテニスの会場には苺の絵が。
籠いっぱいのベリーを手にちょっとはにかんで写真を撮らせてくれた女の子
 ベリー摘み