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ロンドン生活日記(47)1988〜1992
バレンタインデー
娘のクラスのお母さんがコーヒーショップを借りて手作りバレンタインケーキの販売をしていました。
花屋さんに行くと、大きな花束や篭にアレンジされた花にカードが添えられ、床の上所狭しと置いてあります。一瞬何かしらと思ったのですが、あっそうだ二月十四日はバレンタインデーだということを思い出しました。(日本にいるとかなり前からバレンタインデーの宣伝で埋めつくされ、忘れようにも忘れられませんでしたが…)この大きな花束はどんな男性がもらうのかしらと見ていると、何人もの男性がにっこり笑いながら床から自分の注文した花束を取りお金を払っています。あれっ男性も贈るのかしら、日本では女性から男性に贈る日だけれど、こちらではきっとお互いに贈り物をしあうに違いないわと思ったのです。
花屋の帰りに、私はマフラーを、娘はチョコレートを買い、夫にプレゼントしました。夫のにこにこ顔が思い出されます。これがロンドンに住んで一年目のバレンタインデーでした。二年目になるとバレンタインデーのことはすっかり忘れてしまい、(なにしろ宣伝が足りないので…)次の日慌ててプレゼントを買いに行きました。夫からはまるで愛情不足のように言われ、娘と二人焦ったのです。友達にその話をすると笑われました。なぜならイギリスではバレンタインデーは男性が妻や恋人にプレゼント(主に赤いバラ)をする日だったのです。
そういえばあちこちで男性が花を持っているのを見ました。フムフムこれはいいことを聞いたと喜び、早速夫にこの話をすると、「僕は日本人だからね」などと言って笑っています。やっぱり我家では私が夫にプレゼントをしないといけないようです。しかしこの純日本男子もイギリス生活満三年を迎えようとしています。そろそろ今年ぐらいは一本のバラでも贈ろうかと考えているかもしれません。一応楽しみにしようかなと思います。
お花屋さんの店頭には色とりどりの花束が並んでいます。