以前何かの本で、イギリスにシェアーメイトというのが有るというのを読んだことがあります。大体は想像できていたのですが、たまたま知りあいの日本人学生が家を替わるというので、実際はどんなものかついて行きました。知らない人同士がアパートや一軒家を一緒に借りるのですが。大概は先に住んでいる人が、シェアーメイトが引っ越ししていなくなった時、専門の新開などに募集広告を出し相手を求めます。彼もそういう新聞を見てから、目星を付けた家を見せてもらうことにしたのです。あまり沢山の人が同じ家に住むのは嫌ということで、三人で住む家を見付け、一緒に見に行きました。駅からも近いタウンハウスです。イギリス人の家には珍しく入口で靴を脱ぐようになっていました。入口を入った所のホールには、電話やソファーがおいてあり、ここが三人が使うパブリックスぺ1スになっています。二つある浴室とキッチンも三人で使うので、家全体を借りるより細かく条件を話し合います。

シェアー・メイト(1)
ロンドン生活日記(18)1988〜1992
まず、キッチンの棚もここからここまでは使うことができるとか、冷蔵庫も一段づつ誰が使うか決めるのです。共有する場所の掃除当番まで決めていました。この家以外にもアパートを見に行ったりしたそうですが、そこはかなり高齢なお爺さんが一人で住んでいたので止めたそうです。彼の友達で安いからとお年寄りと住み、すぐその人が亡くなり追い出された人がいるので避けたと言っていました。何も関係ない人と住むのはいろいろのことがあるものです。条件も合ったこの家に、大家さんである三十代後半のアイルランド人女性と二匹の猫、ニ十代のスコットランドの男性、そして日本人の二十代の大学院の学生が住むことになりました。
日本の下宿とも違い、お互いがそれぞれただ便利だから借りるという、非常に合理的な関係なのです。同じ世代の男女がたまたまシェアーメイトになっても、それぞれ別にボーイフレンド、ガールフレンドがいる場合もあるそうです。同じように日本から来ていても全く違う世界を覗き見た気がしました。とても面白く貴重な体験をしました。